飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

ナ・バ・テア 読了

ナ・バ・テア (中公文庫)

ナ・バ・テア (中公文庫)


この不思議なタイトルは「None But Air」(空以外に何もない)のカタカナ読みだ。昨日読んだ森博嗣スカイ・クロラ」シリーズの第二作。これまた今日買って、一気読み。


また一人称「僕」の視点で語られる物語。前作では謎ばかりが残った、草薙水素の過去が語られる。永遠の子供、キルドレとしての苦悩。地上の「汚れ」を忌み嫌い、ひたすらに空を目指し、そこで死ぬことを願う「僕」。現実感の無い、しかし確実に「僕」に大きな傷を残していく友情と別れ、そして恋のような思慕。


二作目にして、すっかりこの透明感に魅了されてしまった。早く続きを読みたい。書店でこの本を買って喫茶店で読み、その足で書店に戻って、シリーズ三作目「ダウン・ツ・ヘヴン」を買って帰ってきてしまったほどだ。