飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

英語は絶対、勉強するな! 読了


英語は絶対、勉強するな!―学校行かない・お金かけない・だけどペラペラ

英語は絶対、勉強するな!―学校行かない・お金かけない・だけどペラペラ


刺激的なタイトルとは裏腹に、硬派で正統な、韓国発の英語学習本。


一言、素晴らしい!


この本の説くところは、本書の5ステップを言われたまま素直に実行するだけで、聴く耳と話す口と文法力がつき、さらには発想そのものも英語圏のそれとなる結果、英語がペラペラになるというものだ。
その際使うのは自分で選んだ1〜2本の英語だけの(母国語の解説無しの)テープと、英英辞書のみ。文法書の類は、一切使わない。


タイトルは、英語を学問として「お勉強」してしまう韓国の英語教育のあり方に反発してのもののようだ。その結果は、何年も英語を学んでいるのに、聴けない、話せないという人間の大量生産。やや国粋主義的な色合いが強いほかは、驚くほど日本と状況が似ている韓国の人々向けの本だけれども、その説く内容はどこの国にいても通用するものと思われる。偏狭を拝し、グローバルな相互理解が何よりも大事と説く筆者の口調は非常に熱く、また説得的である。


僕も早速、この方法論にのってみることに決めた。まずは第1ステップ。スキマ時間を使ってiPod nanoによるひたすらな英語リピートシャワー。


ただ、いざ始めてみると、いまだに文法とかまったく覚えていない自分がこれまでやってきたのが、まさにこの方法の亜流であることに気づいた・・・

そうそう、この本のAmazonのレビューを見ると、毀誉褒貶相半ばしていて、面白い。この本の説くのがあくまでも「勉強法」であることに気づいてない人が多数。また、基礎的な英単語などの知識が全く要らないわけでもないことに気づいていない人も、同じく多数。それじゃ英英辞典引けないじゃん。一単語あたりの英英辞典を引く回数が異常に多い人にとっては、この方法論は拷問だと思う。


著者の主張に反するようであるが、この勉強法開始にあたっての基礎的な素養は、やっぱり必要だと思うよ。想像でモノを言っちゃいかんのだろうけど、「受験英語をそれなりにきちんと学んできたが、まったく話せない人」あたりが、この本の効果をもっとも効率的に享受しうるのではないかと。