飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

墨攻 読了

墨攻 (新潮文庫)

墨攻 (新潮文庫)


先日観た映画の、原作(漫画)の原作(小説)。


仕事帰りに書店で買って、通勤電車の中で読了。そのくらいで読める分量の、中編小説。


端的に言って、簡潔にして美しい。
主人公は漫画や映画と同じ、墨者の革離。趙の大軍勢に相対する梁氏の城の守りという点で、舞台設定も同じ。しかし、その辿る運命は全く異なる。あれっ?と言いたくなるほどのそのあっけなさがまた、後の世に墨家が通る道筋とオーバーラップして、なんともいえぬ無常の味わいがある。


またすぐに読み返したくなった。