飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

レッドクリフ Part2 鑑賞

楽しみにしていた本作が、今日からロードショー。いても立ってもいられず、とっとと会社を辞して渋谷シネタワーへ。同じように会社帰りと思しきサラリーマンが、かなり年配の方も含めて多かったようです。ちなみに右の離れた方に座っていたオッサンは、お疲れモードなのか、開始前からいびきをかいてました。席は、19:30からの回で6〜7割方埋まっている感じかな?


果たして本作、Part1をはるかに越えるエンターテイメント性に満ちた、非常に楽しめる佳作でした。赤壁の戦いが火蓋を切ったあとの、火、また火の嵐。この見せ方が、実にウマい。全体に絵が非常に美しい中に、炎の赤さが特に際立ち、劇場で観るとその迫力たるや、凄まじいものがあります。


ストーリーは言うまでもなく前回の続き。80万の曹操軍(魏軍)に対するわずか5万の孫権劉備連合軍(呉・蜀軍)が長江をはさんで赤壁で向かい合う。本作では多くの駆け引き、裏切りを通じて、いよいよ両軍が赤壁で激突する。そこで描かれる愛、友情、恋、信念、仁義、知性、ほか多くの三国志ならではの人間模様の数々が魅力的。


エピソード的には、三国志演義には無い、映画独自のものをふんだんに盛り込んでいます。小喬と尚香のエピソードなんかが、特にそれにあたりますね。女性の強さにフォーカスしたこれらは、いかにも現代的なものといえましょう。ぶっちゃけいずれも、ツッコミどころ満載の内容であったりするわけで、人によってはこれに失笑して終わり、としてしまうかもしれません。が、僕はすんなり受け容れられました。そもそもの演義からして、そうしたツッコミどころには事欠かないエピソード満載であるわけだし、そこで重要なのは寓話の象徴するものであるわけだから。言い換えると、演義ファンであれば、そもそもリアリティを追求することに意義を見出すのはナンセンスなのであって、こういった翻案も却って受け容れられるのではないかな?と。


今回は呉と蜀の軍勢の個々の武将の描写がややおとなしめのなか、曹操の演技が光ってました。彼はハマり役だと思うなぁ。一見温厚そうな笑顔に隠された酷薄さ、カリスマ性を見事描き出していたと思う。


音楽、言うことなし。壮大さを演出するうえでなくてはならない存在。素晴らしい!


満足度の高い作品でした。必見です。是非劇場で観ましょう。


蛇足ですが、シネタワーみたいな自由席は、やっぱりどうも好きになれないや。まぁ今回は両隣もなく座れたけど。ビバ、指定席!