すべてがFになる 読了
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/12/11
- メディア: 文庫
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14歳のときから15年もの間、孤島の研究所内の密室から外に出ることなく生活してきた天才、真賀田四季。大勢の見守る中、彼女の部屋からウェディングドレスを着た両手両足の無い死体が現れた。さらにそれに続いて起こる殺人。誰が殺したのか?どうやって?そして、なぜ?
たまたまそこに居合わせた大学助教授 犀川創平と、お嬢様の女子大生 西之園萌絵のコンビがこのミステリを解決する。
「すべてがFになる」の意味するところは、ITに関わっていれば誰もがニヤリとするだろう。想像をはるかにこえたトリックの凄みには驚愕。
しかし創平の透明さ、生活感のなさにも、別の意味でビックリ。飛行機と学問との違いというだけで、スカイ・クロラの主人公たちのもつエキセントリックさに通ずるものがある。薄っぺらいのではなく、あくまでも、透明。彼のもつ人生観に共感するのは、僕には難しい。
ネタばれしそうだが、一人で書いたOSのソースを誰もレビューしないままセキュアであると信頼できる非現実性も大いにツッコミどころ。キミたち、本当に一流の技術者なのかい?
ただそうした細かいことがどうでもよくなるくらいの驚きは得られたので、是非続きも読んでみようと思う。
「スカイ・クロラ」の次は何を読んだらいいか尋ねたところ、会社の森博嗣ファンが勧めてくれたのが、本作。全10作からなるシリーズだというから、あと9作も読まねばならないのか!