即戦力の人心術 読了
- 作者: マイケルアブラショフ,Michael Abrashoff,吉越浩一郎
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2008/09
- メディア: 単行本
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ビジネス書を読んで泣いたのは初めてだ。 本書を読みすすめるたび、猛烈な感動に胸が熱くなって目が潤んでしまった。
筆者は、アメリカ海軍の最新鋭艦ベンフォルドの元艦長。ベンフォルドは「海軍一のダメ軍艦」と言われていたにも関わらず、艦長に着任した著者は、わずか6ヶ月で、この船を全米一の軍艦に立て直してしまう。しかもスタッフを変更することなしに!
本書で語られているのは、一貫してリーダーはいかに振る舞い、いかに考えるべきかということ。
彼自身が実際になしとげた改革や遭遇したエピソードはいずれも感動的で、自分もこういう上司のもとで人間らしく誇りを持った仕事がしたい!と思わされること請け合いだ。それらは個々に見れば、いずれも決して目新しいリーダーシップ論ではないのだけれども、多くの類書において机上で語られる空論との説得力の差は、歴然としている。「残業ゼロ」の著書で有名な吉越浩一郎氏の翻訳も大変読みやすい。多くの読者は、作者のアツい語り口に、うんうんと頷いたり、時に涙したりしながら、一気に読めてしまうことだろう。
早速も僕も自分のチームにいくつかの方法論を導入してみている。とある部下のモチベーションを引き出す上で、劇的な効果があったとだけ述べておく。以前それができなかった原因が、相手ではなく、僕にあったことに気づいたのは、この本のおかげだ。
僕は本書を、これからも何度も読み返すことだろう。それに値する本だ。