飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

初めての歌舞伎座

仕事帰りに、歌舞伎座へ。僕にとっては、初めての経験だ。


目的は、本社から来ているアメリカンの接待。面白いのは、この典型的にジャパニーズライクな歌舞伎に彼らを連れて行こうと提案したのが、中国人の同僚であったということだ。日本人2名、中国人1名、アメリカ人2名の総勢5名。


歌舞伎座は、銀座駅から歩いて5分。建物自体は何度も観たことがあるが、立派で美しいたたずまいだ。
一幕見、というらしいのだけれども、一演目だけを当日券を買って自由席で観るのが、今回の目的。今回観る演目の当日券発売は6時過ぎから。僕らはちょっと遅れて、6時半頃に現地に着いた。もう少し遅れたら、チケットを買えなかったかもしれない。最上階(4階)である自由席は、公演開始時には完全に満席だったからだ。当日券は、いくらだったかな・・・。一括して買ってもらってしまったので、分からなかった。演目によって、700円〜1300円の幅があるらしい。


イヤホンガイドの機器のレンタルもやっていたので、借りる。1400円で、返却時に1000円バック。実質400円。英語の音声ガイドもあったので、こちらはアメリカ人のために借りてあげた。


席は、2列全部で90席あるらしい。正直、舞台からはめちゃめちゃ遠い。どうにかこうにか声が聞こえるか聞こえないかというところ。舞台ははるかに下のほう。花道は、前列であれば、どうにかこうにか見えるかなというところ。イヤホンをつけていると、なおさら生声が聞き取りにくい。でも、音声ガイドのおかげで、今舞台では誰がどうしているのか、どんなストーリーであるのか、分からなくなることはない。


演目のタイトルを控えてこなかったのだけれども、こんなストーリーだった。
貧しさゆえに重罪に手を染めた指名手配中の主人公が、花魁の恋人に人目を忍んで会いに行く。美しく哀しく描かれる二人の逢瀬。しかし、道中に出会った犯罪仲間の密告によって、つかの間の幸せは切り裂かれてしまう。


演目はおおよそ1時間ほどの長さ。正直、疲れもあって少し眠くなってしまうところもあったんだけど、粋で、渋くて、ちょっとしたくすぐりもあり、総じて興味深いものだった。たしかにこれは面白い。日本の伝統文化を味わうんだ、なんて肩肘張らなくても気軽に楽しめる。
また観にいこうかな。できれば今度は、自由席じゃなく。


ちなみにアメリカ人二人も、エラく熱心に観ており、面白かったと繰り返すことしきりでした。