飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

フォトリーディングの威力

フォトリーディングのセミナーを受けてから、2週間が経った。そろそろその成果を振り返ってみよう。


セミナー前後の変化は、もう笑ってしまうほどだ。この2週間で10冊を優に超える本を読んだ。一日約一冊のペース。仕事でなかなか帰れない日々が続いたなかで、しかも何日も飲み会で終電帰りであったにもかかわらずだ。
もともと読むのは遅いほうではないが、こんな読書ペースは生まれてこのかた、初めてだと思う。しかも小説類については、一切飛ばし読みはしていない。前から後ろまでしっかり読んでいる。


何が僕にこれだけの違いをもたらしたか。


そのきっかけがフォトリーディングのセミナーであったことはもちろんだが、肝心なのは、そこで学んだテクニックではない。そこで自分にかけた、強烈な自己暗示だ。セミナーのときの言葉を借りれば、パラダイムシフト。
言い換えると、あの2日間のセミナーを通じて、僕は「1〜2時間で本を読むなんて、簡単だ」と確信してしまったのだ。ここで大事なのは僕がその確信にたいして、一切の疑いを持っていないということ。その根拠の無さをもって、妄信と言われても構わない。しかし妄信することで望む結果を得られるのならば、妄信しないヤツは選択を間違ってると思うぜ。


ともあれ、1時間程度のやりくりは、幸い僕の場合、早起きと通勤時間だけでまかなえるものだ。上の確信をもとに行動している僕は、その通勤電車をいかに有効活用するかに、自信を持って力を注ぐことができる。かくして、通勤電車は僕の「移動大学」として機能するわけだ。そこでは読書は、面白いように進む。
とはいえ、一日一冊なんてまだまだ普通過ぎることもたしか。しかし熟練すれば、もっともっと読めるようになるだろうという、これまた確信めいた予感があるので、ワクワクが止まらない。その結果、ますます本を読みたくなるし、ますます速く読めるようになってしまう。


ただ、逆説的だが、これだけの本が読めるのは当たり前なのだ。僕が今まで以上に、読書に時間を割くようになったのだから。しかしその読書に時間を割くという行為自体、自分にもできる!という自信と、この本をなぜ僕は読みたいのかという、しっかりした目的意識がなかったら、継続できなかっただろう。そしてその自信と目的意識は、セミナーを通じて僕に植え付けられたものなのだ。


ついこの間までの僕は、目の前に立ちはだかる本の山を前に、絶望にも等しい無力感を味わっていた。読みたい、でも読みきれない。さらに、時間をかけて取り組んでも、まったく理解できなかったらどうしようという恐怖もあった。今もって、その恐怖を完全に断ち切れたとは言うまい。まだ克服し、あるいは折り合っていかなければならない部分は残っている。でも以前と違って、僕にはフォトリーディングというツールがある。それを用いて大いに飛躍した先輩たちがいる。そして何より、この2週間でかつて無いほど本が読めている自分、という姿を心地よく感じ、自信を回復しつつある自分がいる。もはや本の山に果敢に切り込んでいく上での障害は、どこにもないのだ。


念のために書いておく。誰もがセミナーに参加しさえすればこのように考えられるようになるかというと、それは疑問だ。僕は僕なりの成長の過程を辿って、こう考えられるようになった。タイミングが、よかったのだ。もともと僕は素直そのものの性格なので(真面目に言ってるんだぜ)、表面的な物事の吸収が早いという自覚はある(適応能力が今ひとつなので、マスターするのは、ちょっと人より遅いけれど)。その僕にしても、フォトリーディングのホームスタディ講座を購入した2年半前には、その真髄に気づくことなく、単にこれを速読テクニックとして捉えていたところがあった。メンタルの部分については、僕の常識的懐疑のためにフィルタリングされてしまっていたのだ。
バカだね、今までの自分の常識を超えられなかったら、今まで以上の可能性を発揮できるわけないのに。今の自分は今の自分の常識が作っているんだということを忘れてはいけない。自分の常識をかたくなに守ろうとする人間は、今のそいつのキャパシティを超えた力を発揮することはないだろう(そういう小さい人間に限って、自らの常識だけをベースに、口をきわめてフォトリーディングを攻撃したりするのが面白い)。かく言う僕自身、まず自分の常識を破壊することなしに変革は無いことに気づけるようになったのは、本当に最近のことだ。僕自身、そのためには色んな出会いを経る必要があったし、様々な恐怖を克服する必要があった。(人間、自分が変わることに対して大なり小なり恐怖を感じるのが普通だ)
その意味では、ここまでの素晴らしい出会いには、心から感謝している。ありがとう。


つい感傷的かつ情緒的になってしまったが、上記を踏まえてなお、フォトリーディングに興味を持てる向きには、僕は是非受講をお勧めしたい。そこで感じたことを素直に受け止めるならば、人生変わるかもしれないぜ。



最後にメモとして、この2週間に読んだ本を記しておく。
自分がいなくてもまわるチームをつくろう! (アスカビジネス)
バート・マンロー スピードの神に恋した男
Jesse Livermore: World's Greatest Stock Trader (Wiley Investment)
八甲田山死の彷徨 (新潮文庫)
スカイ・クロラ (中公文庫)
ナ・バ・テア (中公文庫)
ダウン・ツ・ヘヴン (中公文庫)
フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life (中公文庫)
クレィドゥ・ザ・スカイ―Cradle the Sky (中公文庫)
限りなき夏 (未来の文学)
ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
海辺のカフカ (下) (新潮文庫)


なんだよこれ、読みやすい本ばっかりじゃねーか!wというツッコミは、とりあえず受け流しておく。いやまぁ、そのとおりだよな(笑)。しかし、自分でも本を速く読める!という自信をつけるためにはそうした選択も有効だとは思うし、何より、僕はこれらの本を読みたかったのだ。