これだっ!という「目標」を見つける本
- 作者: ケンシェルトン,リチャード・H.モリタ
- 出版社/メーカー: イーハトーヴフロンティア
- 発売日: 2005/10/23
- メディア: 単行本
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結構前に買った本なんだが、分厚い装丁や、内容の重さ(質問項目が469個もあるのだ)から、ずっと意識しつつも、なかなか手に取る気にならなかった。
でも今こそ、僕にはこの本を必要だってことが、分かる。The right book at the right time.
最近しばしば読んでる、成功ノウハウもの。そのいずれもが、目標設定こそが大事だと、異口同音に教えてくれる。それらによると、すべてのノウハウはそれに資するものであるから、そもそも目標が無いことには、その先に進むことができないのだ。
それでいて、どうやって目標を立てたらいいのか、を教えてくれる本は、なかなか見当たらない。
そして恐ろしいことに、「目標を立てましょう」と言われてから、いくらその場で考えてみても、僕にはやりたいことが見つからないことが、最近分かってきた。
いや、項目をいっぱいあげることは、簡単だ。僕もそれはやってる。というか、相当な数、あげられる。でも、そこにあがってきた項目を改めて眺めてみたとき、「本当にこれって、僕がハラの底からやりたいことなんだろうか?」と疑問符がつきまくってしまうのだ。
そういったかりそめの目標は、保持し続けるための動機を欠いているために、いかにも、弱い。3日もすれば、なぜやりたいと思ったのか、きれいに見失う。実現しなくても、全然困らない。
なのに、そうした目標設定と挫折を繰り返していくと、確実に自己嫌悪が蓄積していく。結果、低いセルフイメージが増殖し、ますます次のチャレンジに臆病になっていってしまう。この繰り返しが最近の傾向だった。
これぞまさに、悪循環。
こんなことなら、はじめから目標なんて設定しないほうが幸せなんじゃないか?
いや、しかし、僕はどうやら勘違いしていたようだ。
目標を立てること自体は間違っていない。問題は、その目標が人様からの借り物であったり、他人からの期待に過ぎない点に、あったのだ。「なぜその目標なのか」をはっきりさせられない目標なぞ、自分にとっては何の意味もないというわけだ。
ではどうやって「なぜ」つきの、自分だけの目標を見つけ出すか。それは、多くの質問に答えるかたちで、自分の過去のエピソードに分け入り、それぞれに肯定的な印象を取り付けることによればいいのだそうだ。それが本書の述べるソリューションである。
まずは最初の方はすべて飛ばして、第2章の3「JJの成功物語」だけ、読んでみた。この本の主旨が、メッセージが、まっすぐ伝わってくる、素朴だけれども感動的な中篇。悩むジョンの姿が自分にダブって、少し泣けた。そして、元気が出た。何よりも今度こそやってみよう!という前向きな気持ちがモリモリと湧き出てきたように思う。
この本を改めて手に取ったのは、一昨日読んだ「夢トレ」の「自分履歴書」に関する記述、そして昨日の平本氏の「ハイパワー・モチベーション」がきっかけだ。いずれもこの本について言及しているわけではないが、きっと、いずれの主張も、この本と軌を一にしていることは間違いないと思ってる。
そもそもが、同一の方向性を持つ「夢トレ」と「ハイパワー・モチベーション」とに2日連続で出会ったこと自体が、絶対偶然ではなく、必然だったと思ってる。それが、僕をこの本に再びめぐり合わせたのだ。超越的な存在が、僕にそうするよう、仕向けてくれたに違いない。
もっとも、僕はまだこれから取り組むべき方法の一端を覗いただけであって、まだ何一つ、肝心の自分のことを分かっていはしないのだから、あたかも宝物を手中にしたかのように浮かれることは厳に慎まねばならない(なにしろ、まだ本書の半分すら、まだ読んでないのだ)。
しかしめぐり合うべき本に、めぐり合うべきタイミングで再会できたことだけは間違いない。その喜びのあまり、ついこうした半端なエントリを書いてしまうことも無理なからんことと、ご寛恕いただければ幸いである。