飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

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ダ・ヴィンチ・コード」の原作者といえば、もはや知らぬ者とていない、ダン・ブラウンによる作品。

国家偵察局員レイチェルの仕事は、大統領へ提出する機密情報の分析。現在、ホワイトハウスは大統領選の渦中にあり、現職と争っている対立候補は、なんと彼女の父だった。選挙戦はNASAに膨大な予算を費やす現政府を非難し、国民の支持を集めている父が有利に進めていた。そんなある日、レイチェルは直々に大統領から呼び出される。NASAが大発見をしたので、彼女の目で確かめてきて欲しいというのだ・・・・・・。


内容については、何を書いてもネタバレになるので、上に引用した部分以外、何も書けません。


もうね、ダン・ブラウン節全開。
ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」の両者と、舞台もネタもまったく別物なのに、なぜかデジャ・ヴに襲われるこの物語構造。美男と美女の登場、もっとも意外な黒幕の存在、機密、陰謀、暗殺、驚天動地の事実にてんこ盛りのウンチク、そして映画チックな場面転換とジェットコースターのようなハラハラドキドキのアクションと展開。ハリウッドものの映画に感じるような大衆迎合的な姿勢につい辟易してしまう自分を感じつつも、全編に展開される(おそらくは)ホンモノの知識を基にした圧倒的な情報量と、それを実にたくみに組み合わせたストーリーとには、もう圧倒される、の一言だ。


というわけで手離しで褒めるのは本当に悔しいんだけれども、実に面白い。典型的な徹夜本。実際僕はこれで昨日の夜は寝られなかった。


そういや、次のラングドン・シリーズはいつでるのかな。出たら(また辟易しつつも)絶対読んじゃうだろうな。(なお、本作にはラングドンは登場しません)