飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

コーヒー & シガレッツ 鑑賞

渋谷で上映してたときに見逃してしまった、この作品。やっとDVDで出たので借りてきた。

この短編集、いずれの話も、コーヒー(または紅茶)、ときにタバコをたしなみつつ2〜3人が淡々と話すだけのものばかり。しかしこれが、よい。ロベルト・ベニーニのほとんど不条理ギャグや、トム・ウェイツが妙に意地悪な話が出色(イギー・ポップがかわいく見える)。人をバカにしたような飄々とした味わいがいかにもジャームッシュ
途中、ちょっと眠くなる話が続いたことも確かだが、ラストを妙に味わい深い老人二人の話で締めくくる構成が、また心憎いな。


あー、これ観てたら、また「ダウン・バイ・ロー」を観返したくなってきた。トム・ウェイツのかっこよさ、ロベルト・ベニーニのおかしさ、これにジョン・ルーリーを加えた男たちのあまり熱くない友情、そして流れ流れていく風景の美しさ。ちょっと可笑しく、観ていて幸せになれるこの映画は、依然俺にとってのジャームッシュ最高傑作。

ダウン・バイ・ロー [DVD]

ダウン・バイ・ロー [DVD]