飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

チベット死者の書 読了

十数年前に買ったまま実家の本棚に眠っていた、この本。

おそらくすでに廃刊であろうこの本を、偶然のめぐりあわせで今再び手に取ることになった。そしてその面白さに、一気読み。


チベット死者の書(バルト・トドゥル)の概説、それが実際にチベット亡命政府の奥地で民間として用いられている様子、西洋文明への影響(特に末期医療や、ユング心理学へのそれ)、など、わかりやすく、しかし広く示唆してくれる、好奇心を刺激する上では非常に好適な本であった。


僕にとってもっとも意義があったのは、この本との出会いが、自ら死と向き合い、考えるきっかけとなったこと。死が誰もにとっても免れぬ運命であるならば、自分にとってのそれが何を意味するのか、もっと深く考えてみたい。


この本が、まったく新たな関心の芽となりそうな予感がある。ユング心理学、チベットダライ・ラマ、などなど。この素敵な出会いに、感謝感謝。


読了後に調べてみたところ、この本のもととなったNHKスペシャルのDVDが発売されているのを発見。

NHKスペシャル チベット死者の書 [DVD]

NHKスペシャル チベット死者の書 [DVD]

しかも今年になってから発売されたものらしい。なんたるシンクロニシティ!もちろん、速攻でポチりましたとも。
ちなみにこの番組は、「もののけ姫」を製作していた宮崎駿氏が、その最中に仕事場の隅で繰り返し観ていたいたものだそうです。