飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

最近読んだ本

最近、読んだ本のことをブログに書いてなかったのだが、備忘もかねてメモ。

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

子供たちは森に消えた (ハヤカワ文庫NF)

子供たちは森に消えた (ハヤカワ文庫NF)

時間封鎖〈上〉 (創元SF文庫)

時間封鎖〈上〉 (創元SF文庫)

時間封鎖〈下〉 (創元SF文庫)

時間封鎖〈下〉 (創元SF文庫)


「チャイルド44」は、このミステリーがすごい!2009年度 第1位。旧ソ連で実際に起きた大量殺人をモチーフとし、それにスターリン時代の恐怖政治とを重ね合わせて物語とした、弱冠29歳の作家のおそるべきデビュー作。


「子供たちは森へ消えた」は、いわば「チャイルド44」のネタ本。その大量殺人の発生と解決までを描いたドキュメンタリー。正直、「チャイルド44」以上に面白かった。チャイルド44の細部にわたるモチーフまでが、この本から着想を得ていることがわかる。


「時間封鎖」は、SFが読みたい!2009年度版 第1位。地球の時間の進み方だけが周りの宇宙に比べて、1億分の1遅くなるという大転回的なアイデアを見事描ききった豪腕作。しかしこのSFが何より素晴らしいのは、そのすごいアイデア以上に、ヒューマンドラマを濃密に描ききっているからだ。主人公を含む3人の幼馴染たちの関係性、愛、友情には涙が出てくる。絶対にお勧め。