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飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

フロスト気質 読了

フロスト気質 上 (創元推理文庫 M ウ)

フロスト気質 上 (創元推理文庫 M ウ)

フロスト気質 下 (創元推理文庫 M ウ)

フロスト気質 下 (創元推理文庫 M ウ)


フロスト警部シリーズ4作目。回を追うごとに長くなるこのシリーズ、とうとう本作では上下巻、合計909ページ。現在のところ、翻訳されている最新刊。(あと2作、未翻訳あり)
回を追うごとに面白くなる奇跡のこのシリーズ、いうまでもなくこの巻がシリーズ中最高!


前回は流感だったが、今回は上位の警察官たちのちょっと大きな声では言えない事情ゆえに、またもデントン警察署では、警察官の数が不足してしまう。フロストは、人数不足の中、7歳の少年の誘拐事件を軸に、様々な殺人・窃盗・誘拐など数限りない事件の処理に、追われに追われる。今日も彼は休暇返上、睡眠返上で大奮闘。が、彼を阻むのは、連日降り止まない大豪雨。そしてマレット署長をはじめとする、いつかフロストを排除せんとする内なる敵たち。さらには事件でも、彼はシリーズ最強の敵と対峙せねばならなかった。フロスト最大のピンチ!!!


いやー、昨日は体調崩して丸一日寝込んでたんだけど、みごとこの2冊で一日潰れました。だって、途中でやめられないんだもん。


年齢ゆえだろうか、作者の心境の変化だろうか、ここにきて、フロストはやや落ち着いてきたかもしれない。下品なジョークは相変わらずだが、やや無茶が減ったというか。無茶をするのは、マレットに対抗する場合や、大義名分が通っている場合ばかりになってる気がするのだ(でも少なくとも一回は、今回もどでかいポカをやらかしてしまうのだけど)。巡査や部長刑事たちからの慕われようも、以前より上。いつの間にか彼は、署内の味方を大きく増やしたようだ。
ただ、もちろんそのことで、この作品が面白くなくなる気遣いはないので、ご心配なく。むしろフロストを一層応援したくなったな。


それにしても今さらながら痛感するのは、本作の翻訳者(芹澤 恵氏)の凄さ。全体のものすごい読みやすさは言わずもがな、的確で豊富な語彙の使いまわし方や、あのシモネタの数々をここまで自然な日本語に(しかも面白く)訳せることなんかは、並大抵のことじゃないと思うんだよね。続きも絶対に、この方に翻訳して欲しいな。


で、次の翻訳は、いつ出るのかなー。待ちきれないよー。