ぼくらの 10巻
- 作者: 鬼頭莫宏
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/01/30
- メディア: コミック
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9巻同様、なかなかに面白い。ようやく明らかになってきたこのゲームの全貌、これまで張りまくってきた伏線のほとんどが、これで明らかになったのではないか。
とうとう、残ったのはウシロとマチだけになった。彼らは自分の最期を前に、これまで亡くなった仲間たちの遺族を訪ねることを決意する。この展開はなかなかにうまく、読者もまた、本作が辿ってきた軌跡をなぞりなおすことで、まもなく訪れるであろう終結に向けた心の準備と覚悟を一種の感慨とともに抱くことができる。
マチの突然の告白と悲しい結末がその唐突感とともに、ドラマチックで忘れがたい。
一度は見放しかけたが、途中で関心を取り戻した珍しい作品。次の巻が楽しみ。