飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

外資系キャリアの転職術 読了

外資系キャリアの転職術―採用担当者があなたに教えない44の秘密

外資系キャリアの転職術―採用担当者があなたに教えない44の秘密


先日紹介した「外資系キャリアの出世術」と同じ、シンシア・シャピロによる、転職術。これまた、素晴らしいの一言。

外資系キャリアの出世術


帯に書かれた「危ない!その面接には罠がある。」というキャッチコピーが、本書の主張の一端を如実に示している。本書いわく、転職における面接のやり取りを、言葉通りに受け取ってはいけない。そこには必ず、面接担当者の別の意図が働いているからだ。それに対抗して、自分の持つ価値を最大に示し、もっとも確実な方法で、もっとも高い報酬や地位(その他、自分の望むもの)を得んとするため、その知識を授けよう。


前著と同様、本書を読むと少なからず驚かされる内容が詰め込まれているが、しかし決して、常識外れの突飛なことが書かれているわけではない。ベースにあるのは、常から自分の市場価値を最大に高める鍛錬を惜しまず、それを、ここぞというときにフルにアピールできるようにするための心構えであり、方法論である。それは実にまっとうなものだ。


僕はこの本によって、転職のプロセスを前向きに捉えることができるようになったし、自らを成長させるためのプロセスであるとすら考えられるようになってきた。ワクワクするね。その意味で、本書は一種の自己改造を伴う啓発書であり、目の前のテクニックを追い求めるだけの向きにはちょっと、適さないかもしれない。(でもそうしたテクニックもこれでもか、と盛り込まれている)


やはり前著同様、訴訟社会アメリカならではの記述も多いが、外資であろうとそうでなかろうと、大いに役立つ本であると自信を持ってお勧めできる。


ちなみに僕自身は、すぐ転職する予定があるわけではない。あくまで、日ごろからその備えをしておこうということだ。念のため。