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飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

外資系キャリアの出世術 読了

外資系キャリアの出世術

外資系キャリアの出世術


あなたは、会社勤めをしているか。
もし答えがYESならば、さらに質問。
あなたは、仕事で努力してさえすればいつかは給料も上がり、昇進も受けられるはずだと考える「ただの社員」だろうか。これからも、そのままの自分でいいと思うだろうか。
もし答えがともにYESならば、この本は読まなくていい。その代わり、いつか突然リストラにあっても文句を言う資格はないが。
そんな「ただの社員」でありたくないならば、あなたの勤務先が外資系であろうがなかろうが、絶対に読んでおくべき一冊が、この「外資系キャリアの出世術」だ。


外資系企業の元副社長兼人事担当役員であった筆者によれば、会社には社員から隠されている「秘密のルール」があるという。そして会社は、そのルールによって社員の左遷、一時解雇、リストラ、解雇、退職強要にいたるまで決定しているらしい。あるいは、誰をひいきし、昇進させ、守り、二度目のチャンスを与えるかもまた、このルールに従って決まっているのだという。この本は、そうした「秘密のルール」を明らかにすることで、多くは無知や誤解に基づいて会社の望まない行動をしてしまっている社員をして、自らが望む成功への道を確実に歩むための正しい知識を提供するものだ。


本書で説かれる50のルールの中には、たとえばリーダーシップ論で必ず説かれるチーム運営術なども含まれており、全部が全部、目新しいものばかりでないことはたしかだ。(「SECRET45 業績の悪い部下の責任はあなたにある」、「SECRET47 部下のために問題を解決してはいけない」、etc.)


しかしほとんどの人にとって、いくつか「ええっ!?」とびっくりさせられ、自分にとっての常識がひっくりかえされるような記述が一つや二つは含まれているのではないかと思う。それを認知し、自らの行動指針を修正できるならば、それだけで本書の価値(わずか1600円なんだし)は十分すぎるくらいにあると言えるのではないか。
僕にとっては、たとえばそれは「SECRET6 人事部と話をすると職を失う」であったり、「SECRET21 病気休暇や出産休暇は保護されていない」だったりした。また、以前から知ってはいても、あらためて自らの振る舞いについて襟を正す必要を感じる記述も多数あった。(「SECRET18 昇進は求めて得るものではない」「SECRET33 余裕があるように見せる」、など)


まぁ読んでみて、「全部知ってるし、実践してる」と言えるならば、あなたに言うべきことは何も無い。とっくにあなたはそれ以上の出世の不要な、企業のトップポジションにいるだろうから。しかしもしそうでないなら、きっと、本書に書かれた何かが、自分には足りないのだ。おそらく、時間をとってこの本を一読する価値はある。


僕は今年の仕事始めから早速、自分の行動・習慣を改善しようと思う。出勤の格好にすらも、修正を加えるつもりだ。こんな僕は、影響されやすすぎるだろうか?そうかもしれない。でも、まずは実践してみなければ何も変わらない。やってみて、それが間違っていたと思えばまた主体的に元に戻すだけのこと。少なくとも、そうした危機意識をかりたて、行動を余儀なくするだけの力が、この本にはあった。


あとは本書を手にとって、自分の目で確かめてみてほしい。訳者があとがきに書いているように「怖ッ!」と思うこと、うけあいだ。そして明日からの行動がどこかしら、変わってくることだろう。