THE 有頂天ホテル 鑑賞
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2006/08/11
- メディア: DVD
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三谷幸喜氏脚本・監督の作品。
かなり期待して観たのだが、正直微妙。いや、悪くはない。特にこれだけのプロットをひとつにまとめあげる力量たるや、ただ唖然とするしかない。
でも、なんていうのかな・・・その頭のよさのためなのか、あるいはあざとさのためなのか、どうにもやり過ぎ感、作りこみ過ぎ感が鼻につくのだ。笑いにしても「はは・・・(止)」という半笑い、ときに苦笑い状態がほとんど。それでもところどころ、好きなシーンはあるんだけどね。
特にキャラクターの作りこみ感が、僕にはちょっとツラい。たびたび登場人物が見せる幼稚な戯画化表現は、それがふさわしい舞台であればピタリとくるのであろうが、この映画のカラーにはしっくりこなかったように思う。登場人物でもっとも好ましい印象を残したのが戸田恵子扮する役だったのだが、それは彼女の役だけが、きわめて自然な感情の動きを比較的静かに表現していたからだ。
三谷作品というと、むかーし後輩さんに借りて観た「マトリョーシカ」の衝撃がデカすぎて、その後観た他の作品(といってもそれ以外は映画しか観たことないんだけど)では違和感ばかりを感じてしまうのが残念だ。
気がつくと、苦言ばかりになってしまった。でも「マジック・アワー」には期待しているよ。劇場で観ようかなぁ?