飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

夜の来訪者 読了

夜の来訪者 (岩波文庫 赤294-1)

夜の来訪者 (岩波文庫 赤294-1)

たまたまブックオフで見かけて手に取った、160ページ程度の薄い文庫本。
しかしこれが、なんともナイスな掘り出し物だった!!!

息もつかせぬ展開と最後に用意された大どんでん返し―――何度も上演され、映画化された、イギリスの劇作家プリーストリー(1894-1984)の代表作。舞台は裕福な実業家の家庭、娘の婚約を祝う一家団欒の夜に警部を名乗る男が訪れて、ある貧しい若い女性が自殺したことを告げ、全員がそのことに深く関わっていることを暴いていく・・・・・・。


表紙に書かれた紹介文(上記引用)にいつわりなし。前半のミステリー的展開のスピーディーさ、後半での人間性の暴露の恐ろしさ、そして最後の「大どんでん返し」。短いのにしっかり引き締まった、見事な構成です。


ややクラシックな香りもするけれども、本当に面白い。まだこの話を知らない方は是非一度読んでみてください。