飲んだくれの記

方向音痴で熱しやすく冷めやすい、酒とラーメンの大好きなポンコツが綴る徒然の記。

1982・6・30 コンサート スペシャル 鑑賞


1982・6・30 コンサート スペシャル [DVD]

1982・6・30 コンサート スペシャル [DVD]


「5人のオフコース」最後のライブ。


中学一年、シンガポール。もしもあのとき友人宅でこのビデオを観ていなかったら、その後の僕の人生がどれほど違うものになっていたか、もうまったく想像もつかないほどに影響を受けた、この一枚。


僕はこれを見た瞬間、ギターを弾くことを決めた。聴く音楽も変わった。全アルバム全曲歌えるほど、オフコースに浸った。そしてそのことが、音楽以外の人生すべてに間接的にせよ直接的にせよ影響を及ぼすことになった。


この伝説の武道館ライブから25周年。とうとうデジタル・リマスター版が出るというので、Amazonで予約して買いました。実は以前出たDVDも持ってるんだけどね。


果たして、音は、格段にクリアになってます。映像は、まぁこんなものかな。しかしダビングしたカセットテープを擦り切れるほど聴いた身としては、映像は実はあまり重要じゃなかったりして。・・・と言いながら、冒頭の東京タワー〜国会議事堂〜武道館と流れる空撮にかぶさって「NEXTのテーマ〜僕等がいた」が流れると、もう涙目になってる自分がいたんだけど。


鈴木さんのギターはやはりイカしてる。リフやソロのフレージングが本当にカッコいい。
小田さんの若さがまぶしい。「言葉にできない」が涙で詰まるとき、僕もグッとくる。
松尾さん、清水さん、大間さん、いまどうしてるんだろう。
ひまわり畑の映像でにかぶせて「We are」「over」と表示されるのは、今観てもたまらないなー。猛烈な寂寥感と愛しさに襲われる。


鑑賞中に溢れて止まらないこの感情の多くがノスタルジーでしかないことは分かっているが、誰でもこういう、人生にとってかけがえのない一枚、観れば何かがあふれ出す一枚ってあるんじゃなかろうか。


ちなみにこのDVD、ボーナスディスクをもウリにしているようだが、これはまぁ、熱烈なファンでなければまったく不要かもしれないな。このディスクには、ディスコグラフィーと、バイオグラフィーそしてai(ベストアルバム)のCMが収められているのだが、まぁ、年表に付属した昔のオフコースの写真だけがかろうじて興味深いといえる内容だった。


とはいえ、ボーナスディスク無しでもこの安さ。今に始まったことではないが、こんな廉価で昔の名盤名作を購入できるようになった今は、本当にいい時代だ。